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2025

漫画業界に広がる、暗号資産の波とは

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昨今、SNSやニュースなどで暗号資産(仮想通貨)や、それに関連するブロックチェーン、NFTといった言葉を目にする機会が増えてきましたよね。これらはもともと金融やアートの分野で注目されてきた技術ですが、近年では実社会に意義をもたらす将来性のある銘柄が次々と登場しており、ますます存在感を高めています。

たとえばこちらの記事を見ると分かるように、「コンテンツクリエイターを支援する暗号資産」や「投資家に有益な情報を提供する暗号資産」など、私たちの暮らしに直接貢献するようなユースケースが数多く紹介されて始めています。そして今、こうしたトークノミクスの盛り上がりは、ついに漫画業界にも波及し始めているのです。

これまで漫画といえば、紙の雑誌や単行本を手に取って読むのが一般的でした。しかし、電子書籍の普及を経て、いまではデジタル上で所有するというスタイルが主流になりつつあります。そして、この流れに沿うかたちで、暗号資産が作品と関わりを持ち、これまでになかった新しい楽しみ方や体験が広がっています。

本記事では、こうした暗号資産が漫画業界にもたらしている変化や可能性について解説していきます。

暗号資産トークンでつながるファンコミュニティ

最初に、漫画家やその作品を支援することを目的とした暗号資産トークンが生まれていることについて紹介します。

代表例の1つが「Manga Token」です。Manga Tokenは漫画業界専用の暗号資産で、ファンが好きな漫画家を直接支援するための仕組みとして作られました。そして、このトークンを活用できるマーケットプレイス「Trophee」では、漫画家の描き下ろしイラストや限定グッズをNFTとして購入でき、売上でクリエイターを後押しすることが可能。

まさに、ファンが推しの漫画家を経済的に応援できるコミュニティ通貨と言えるでしょう。

他にも、人気漫画にちなんだユニークなトークンが登場しています。たとえば『ONE PIECE』の主人公に由来する「LUFFYトークン」は、コミュニティ主導のアニメコインとして2021年に誕生。『ONE PIECE』のメタバース世界を掲げた独自のエコシステムを構築しています。
さらに、日本のオタク文化を背景に「Otaku Coin」や「AnimeCoin」といったコミュニティ通貨も生まれ、世界中のファンを繋げる試みが進んでいます。これらのトークンを通じて、ファン同士が交流したり、トークン保有者限定の特典が得られたりと、新しいファンコミュニティの形が生まれつつある現状です。

NFTとブロックチェーンで広がる漫画の楽しみ方

NFT(非代替性トークン)の登場も、漫画ファンにとっての新しいコレクションの形を生み出しています。デジタルデータに「唯一無二の所有権」を与えるNFTの技術により、漫画の名シーンやキャラクターのイラストが、コレクターズアイテムとして売買されるようになったのです。

たとえば、手塚治虫の代表作『鉄腕アトム』のアートワークNFTは約5,300万円で落札。『七つの大罪』のアニメ名場面は、NFT化されてグローバルに展開。これらはデジタルアートとしての漫画の価値を、再認識させる事例となったと言えるでしょう。

さらに、NFTの土台にあるブロックチェーン技術も、漫画作品の保存と価値保証において重要視されています。従来、漫画の生原稿やカラー原画は経年劣化しやすく、保存が難しいものでした。しかし、ブロックチェーン上にデジタル画像として記録しNFT化することで、作品を半永久的に劣化しない形で残すことができるのです。

実例として、集英社はデジタル原画にブロックチェーンによる唯一性の証明書を発行するサービスを採用。これにより、作品の価値を将来にわたって保証することを可能にしています。

クリエイター側の新しい挑戦

暗号資産の普及は、ファンだけでなくクリエイターや出版社にとっても新たな可能性を広げています。特に、トークンやNFTを通じて、従来とは異なる方法で収益を得たり、ファンとの関係性を深めたりする取り組みが増えています。

2021年には、講談社が新人作家による連載『code:ノストラ』のページそのものをNFTとして販売する試みを実施。これにより、漫画の販売だけでなく、デジタル資産としての価値を持たせることが可能に。この形式は、従来の「単行本売上頼り」のモデルから一歩踏み出した、新たなマネタイズ手法として注目されています。

また、出版社と企業が協業して行う「NFT漫画プロジェクト」では、読者がNFTを購入することで作品制作に協力し、場合によっては名前がクレジットに載ったり、キャラクターの一部として登場できたりと、創作の一部に参加する権利を獲得できます。さらに、出版後に印税の一部を分配する仕組みまで整備されており、読者とともに作品を育てる時代が動き出していると表現できるでしょう。

おわりに

暗号資産という新たなテクノロジーは、漫画の楽しみ方や支援のかたちに変革をもたらしています。

これからの時代、漫画を単に読むだけでなく、共に支えたり、共有する体験が当たり前になっていくかもしれません。

漫画界にどのような物語が新たに描かれ始めるのか、楽しみですね。

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